デザイン ー それぞれの思考 ー
デザイン ー それぞれの思考 ー
デザイン ー それぞれの思考 ー
デザイン ー それぞれの思考 ー
デザイン ー それぞれの思考 ー
デザイン ー それぞれの思考 ー

瀬戸市新世紀工芸館

2019年6月29日(土)~2019年9月23日(月)

陶磁器デザイナー田上知之介氏とプロダクトデザイナー吉田守孝氏による2人展です。

「手で考える」ことをデザインの主軸にしている二人のデザイナーのこれまでのあゆみとデザイン思考を紹介する展示となっています。

会場の建物は2階建てで3つのギャラリーに分かれ、一つ一つのギャラリーで田上さんと私の両方の作品が見れるよう展示しています。この3室に二人の作品をどのように配置するのかが最大の難関でした。私は東京という遠隔地にいるので、かなり早くから展示計画を立て始めて、現場ではできるだけ調整で済ませたいと思っていましたが、田上さんは会場に近いせいで搬入直前に作品が出来たり、当日現場で合わせれば良いという感覚に少々不安を覚えながら、設営当日を迎えました。しかし現場で考え粘り強く整えていく田上さんの姿を見て、遠隔地だから現場で出来ることは少ない、とどこか諦めていた自分に気付かされました。結果として工芸館の方々とスタッフの頑張りでうまくバランスがとれたと思います。

作品の多くはシリーズ毎に展示していますが、入口付近に二人の作品を組合せ、空間をしつらえたコーナーを設けました。せっかくの二人展を象徴するような展示があってもいいのではという、うちのスタッフからの意見でやってみることにしたのです。二人合わせるとテーブルウェアから照明に家具とバリエーションは豊富なのですが、お互いの作品は写真でしか見てないモノも多く、会場で初めて目にし組合せる作品を決めたりしました。設えコーナーの展示は実際は想像よりもうまく纏まり、会場全体としても自分一人の作品では出せない雰囲気と、厚みのある展示になったなぁと、時間が経つほどに思えてきています。

8月より、当初デザインした素地のみ展示していた「華鳥夢譚」のシリーズに、錦山窯の好意で上絵を施した作品が加わり、美術工芸の窯元とプロダクトデザイナーの取組を造形発想と完成品を合わせて観ていただけるようになりました。

カタログはポスターなどのグラフィックを担当してもらったデザイナーの丸山晶崇さんのアイデアで、展示風景も撮影し、それを加えて記録としてもしっかり残るようにとスタートから少し遅れて完成しました。表紙はリーフレットと同じものを使い、中のページもいろいろデザインの工夫があって面白い仕上がりです。

文章は二人の書き下ろしで、若い人たちに読んでもらうという設定で書きました。「デザインとはなんですか?」や「デザイナーになろうと思ったきっかけは」などの設問に二人が答えるかたちになっていて、読みやすい内容になりました。

http://www.seto-cul.jp/information/index.php?s=1561084501

https://www.axismag.jp/posts/2019/06/134296.html